解説

和名:ワタセジネズミ
分類群:食虫目・トガリネズミ科
学名: Crocidura watasei
方言名:
指定状況:準絶滅危惧(NT)
分布:
奄美群島(喜界島・奄美大島・加計呂麻島・請島・与路島・徳之島・沖永良部島・与論島),沖縄諸島の多くの島々

特徴:
 南西諸島固有種。頭胴長5.5~7.5cm,尾長3.7~6.0cm。体毛は黒灰色。鼻先はモグラのようにとがっている。
 平地から低地に生息し,サトウキビ畑などの耕作地,集落周辺の林,人家の庭などで活動するが,林内にも生息する。主に小さな昆虫やクモなどを食べる。 
 生きている姿より,死んでいる姿をよく見かける。仔育ての時期には,仔ネズミが親の尾の付け根付近をくわえ,その仔ネズミの尾の付け根付近を別の仔ネズミがくわえ,数珠つなぎのようになって移動する「キャラバン行動」がみられることもある。

人との関わり:
 落花生やサツマイモの茎などの枯れ草を山にしておくと,その中に丸い巣を作って子育てをする。

参考文献:
・阿部永.2008.「ワタセジネズミ」.『日本の哺乳類[改訂2版]』(阿部永,監).pp.13.東海大学出版会,神奈川.
ワタセジネズミ
ワタセジネズミ